漫画家でアシスタントなしって無理?現役漫画家が解説します

漫画家がアシスタントを使わず、独力で作品を作ることは可能です。
現に私自身、一度もアシスタントを雇ったことはありません。

独力で作品を作るメリットは、何と言ってもアシスタント代がかからないこと。
あとはすべて自分の思った通りの原稿が描き上げられることです。

とは言えデメリットも大きく、やはりキャラクターから背景まですべて自分でやらなければならない…というのは時間と労力がかかりすぎます。

そのため、納品頻度も落ちて月に1本くらいが限度になるのではないでしょうか。

すると当然原稿料も月に1度しか入りませんし、作品数が増えるのにも時間がかかります。
作品数が増えると、そのぶん印税も入ってくるので、結果的に収入は増えていきます。

アシスタントを雇うか雇わないかは、最初のうちは一人でやってみて、時間的にも労力的にも無理だと感じたら検討する感じで良いのではないかと思います。

参考までに、アシスタントを雇った時のメリットとデメリットを詳しく書いておきます。

アシスタントを雇うメリット

一番のメリットは、漫画家が自分自身でやっている作業のいくつかを代わりにやってもらえるということです。
例えば、アシスタントは、背景やトーンや仕上げができます。
漫画家は時間を節約することができ、自分の作業に集中することができます。

さらに、アシスタントがコピーライティングや外国語のスキルを持っていれば、説明文や契約書、メールのやりとりを手伝ってもらうことも。

アシスタントを雇うもう一つのメリットは、作品にフィードバックを与えることができることです。

これは、編集やほかの作家仲間に意見を求める自信がない新人漫画家にとって、特に有益です。
アシスタントに読んでもらって、わかりにくいところや改善点を聞くこともできますし、色々と相談もできますよね。

さらに、アシスタントがいれば、出張が必要な漫画家の負担を軽減することができます。
アシスタントには、漫画家が留守の間にやらなければならない作業を進めてもらえます。

アシスタントを雇うのデメリット

最もわかりやすいデメリットはコストです。

アシスタントに任せる仕事内容にもよりますが、アシスタントを雇う費用はそれなりにかさみます。

また、アシスタントの仕事量を管理し、必要な業務を割り振るのも漫画家の仕事です。
一人に多くの仕事を任せると、アシスタントに負担がかかり、仕事の質が低下する可能性があります。

もう一つのデメリットは、漫画家がアシスタントの練習や仕事の監督に時間を費やさなければならないということ。

自分が思ったようなテイストで仕上がってこなかった場合、リテイク指示を出さなければならないし、リテイクは出す側も出される側も心理的に負担ですよね…。

これによって、作品制作などの時間が奪われてしまう可能性があります。

アシスタントを雇う場合の費用

アシスタントを雇う費用は、任せる仕事の種類や数、時給など、さまざまな要因によって異なります。

私が見てきた感じだと、アシスタントを雇うコストは、最低時給で1000円。
だいたいは時給1500円くらいからスタートの場合が多いように感じます。

他にも、時給ではなく成果報酬にしている方も多いです。
背景カット小コマで2000円、大コマだと5000円、といった感じ。成果報酬は背景アシスタントに多いですね。

成果報酬はアシスタント自身の技術力に依存してるので、上手い人だとけっこう高額になってることも。アシスタントだけで生計を立てられる人はそういう人ですね。

トーンや仕上げは時給が多いように感じます。

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